【倒産・裏切り】会社が潰れる時~愛すべき悪友からの電話
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高校の頃からの親友がいる。
いや、親友と言うより
高校の頃から、ふたりで悪さをしまくっていた相棒、悪友と呼んだ方がいいかも。
親友だからといって、特に連絡を取り合う訳でもなく、
お互いに「生きてるんだろうな」ぐらい。
そんな関係で30年以上になる。
何をやっても不器用だった私と正反対で、
何をやらせても学年で1位2位だった男。
そんな彼から、先日
15年ぶりぐらいに電話があった。
ずっと、レストラン会社のサラリーマンだった私と違って
あっという間に起業して彼は自分の会社を作った。
いつも、チャレンジャーで
周りと違った鋭い視点を持っていたから
「やっぱり」って思った。
人に使われる器じゃない。
それからかなり遅れて
私は会社を辞めてアフィリエイトで独立した。
同じ社長業でも、
従業員を抱えている社長と
私のような自分ひとりでやっている「名前だけ社長」とでは
背負う重さも求められる人望も桁違いだ。
その彼が電話越しに
「会社を潰した」と言うのだ。
流石にここでは詳しくは書かないが
大きなチャレンジをして、投資したコストの回収が上手く行かず
経営不振に陥ったのだと。
その絶体絶命の大ピンチに
会社を丸ごと救ってくれる人が現れて
莫大な出資と共に会社を救ってくれたのだそうだ。
やっぱり、スゲーな。
本気で生きてる奴は人脈も違う。
そんなタイミングで会社を丸ごと助けてくれる人が現れるなんて。
だが・・・
最終的に、その出資者に会社を丸ごと持っていかれ
彼は追い出された。
(細かいニュアンスは微妙に違うかもしれないが、大きくはそういう事だ。)
いや、
相変わらずの破天荒ぶり。
私の中で、ベストセラーになった「破天荒フェニックス」の
オンデーズ田中修二さんと彼がダブる。
同じ匂いがする人間だと思う。
私のように臆病でなかなか一歩を踏み出せなかった男と
可能性がゼロじゃなければ、リスクを顧みず攻めの生き方をする男との差。
誰がどう考えても不可能なことを
可能にしてのけるパワーと運を引き寄せる心の強さ。
コイツにだけは一生勝てないと思える親友が会社を手離した。
家族構成は
私と同じ、かみさん1人、娘1人。
そして私と同じ、57歳。
「4年頑張ったんだけどなぁ」
「ダメだったよ」
どんなに辛かったろうか。
甘かったと言えば
甘かったのだろう。
だが、デカい会社を運営したことなどない私には
とても計り知れない難しさがあるのだと思う。
私も、昨年全てがうまくいかず
どん底まで落ちているから、
その痛みは分かる。
とはいっても、
株式会社を手放さざるを得なかった彼の痛みは
個人事業の私とは桁違いだったろう。
会社運営となれば、株主、取引先、銀行、従業員をはじめ
沢山のステークホルダーができる。
どれだけ、頭を下げたことか。
救いの神の登場に、絶望の淵から立て直しをかけて
再び立ち上がったあとの裏切り・・・
でも、電話での会話の中に、その「救いの神」を責める言葉は
一度も彼の口からは出なかった。
全てを自己責任と受け止めているのだ。
お前こそが本物の社長だよと言いたい。
彼は
家族を守るために
今、アルバイト中だ。
彼はきっと立ち上がる。
そういう男だ。
彼の破天荒フェニックスは
まだきっと始まったばかり。
負けた?
違う。
勝負は終わっていない。
彼は諦めていないからだ。
諦めない限り、
男の勝負は続く。
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